2020診療報酬改定 回復期リハ病棟のFIM利得の限界を語る!

FIM利得の限界は?FIM平均点の推移を知る

入棟時のFIM平均点と退棟時のFIM平均点を年度別にみると

2015年度 74.1-91.1 利得17.0点
2016年度 71.0‐91.2 利得20.3点
2017年度 70.4‐91.4 利得21.0点
2018年度 68.9‐92.1 利得23.2

入棟時FIM平均点は、なんと5.2点も減少しています!

対して退棟時FIM平均点は1.0点しか上がっていません!

当然FIM利得は5.2点の減少+1.0点の増加で6.2点のUPとなっています。

ちょっと待って!入棟時FIMが下がり続けている理由

ちょっと待って!2016年から入棟時FIMが下がり続けていますが!これに警鐘をならすのが「一般社団法人 回復期リハビリテーション病棟協会」です。特に強調しているのが入棟時のFIM平均点の著しい減少です。回復期リハビリテーション病棟協会が強調しなければならないデータは揃っています。

発症から入棟までの日数(発症から回復期に転院するまでの期間)を経年的にみると

2015年度 26.6日
2016年度 25.6日
2017年度 25.3日
2018年度 24.0

このデータから急性期から回復期に転院する日数が2.6日短縮されているのが分かります。

「早く転院するようになったから重症度が増し入棟時のFIMの点数が下がったのでは。」

それも一理ありますが、、、この2.6日の短縮によって、入棟時FIMが5.2点も減少したという事実を完全には説明できませんよね。

ダウンコーティングってできるの?

2.6日短縮‐5.2点減少。このつながりは正確には推し量れませんが、このグラフをみてほしいと思います。

2007年度 35.0日 入棟時FIM 73.8点
2013年度 27.9日 入棟時FIM 74.3

日数が7.1日短縮しているにもかかわらず、入棟時FIMは0.5点増加しています。

 「患者背景が2007年度と現在では異なるから」という言い訳はさすがに通用しません。これでは2016年度以降の入棟時FIMの減少は、入棟時FIM点数のダウンコーティングと指摘されても致し方ないですね。しかしながら、回復期リハビリテーション病院で働いている方々が感じているのは、ダウンコーティングなんてできる環境ではない!ということでしょう。FIMの採点は複数で行われています。意図的に操作できる環境ではないのです!

 話しを戻しますと、今回のテーマは「FIM利得の限界は?」でした。利得の限界の前に現状を知っておかないとと思い、FIMの採点の疑義⇒ダウンコーティングの可能性について触れてみました。さらにFIM利得と在院日数は関連しているという事実もあります。実はFIM利得の限界と在院日数は、大きく関係していることを知らずに回復期リハビリテーション病院で勤務している病院幹部が多いといいます。 

次回はFIM利得の限界を考える上で重要な在院日数を述べることといたします。