DPC対象病棟から地域包括ケア病棟への転棟のタイミングは2020改定後どのように変化したのか?

2020診療報酬改定を振り返る

DPC対象病棟から地域包括ケア病棟への転棟のタイミングは?

2020診療報酬改定以前は、地域包括ケア病棟転棟後は地域包括ケア病棟の点数を算定するとありました。

DPC期間Ⅱ<地域包括ケア病棟入院料

したがって点数の低いDPC期間Ⅱの算定時期になると、点数の高い地域包括ケア病棟に転棟する病院が多くありました。

治療の必要性に応じて病棟を選択しているのか

入院料が有利なタイミングで病棟を選択しているのか

後者になってますよ。という厚労省から釘を刺される形のデータになっています。

2020診療報酬改定によるメス

このデータを受けて2020診療報酬改定では、転棟後もDPC期間Ⅱで算定することとなりました。

したがって、DPC算定期間は入院期間Ⅱの終わるまでとなり、病院都合の転棟タイミングにメスが入る形となりました。

まとめると下図のようになります。ご参考までに。

2020診療報酬改定後の転棟のタイミングは?

驚くべきデータが2021年10月27日の中医協からの資料からあがってきました。

改定前はインセンティブの高い地域包括ケア病棟の単価で算定しようと、早めにDPC病棟から転棟させようとした結果、上記疾患で算出すると9日目の転棟が最頻値でした。

改定後は転棟が早くても遅くてもDPC期間Ⅱの算定ですので、転棟最頻値は改定前と比較すると約倍増の17日目となっています。

こんなあからさまな転棟タイミングって?

また2022診療報酬改定ではメスが入ってしまうのでは。

報酬改定は実際のベッドコントロールや日常業務に大きく影響しちゃいますね。