2020.1.29 中央社会保険医療協議会 最新情報UP!

2020年1月29日に厚労省から診療報酬改定情報がUPされましたね。

中央社会保険医療協議会 総会(第448回)議事

https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000212500_00064.html

いやー、回復期リハ病棟シリーズの記事でまとめた内容から考えると 拍子抜けしちゃいました。 私と同じく拍子抜けした方々は多かったのではないでしょうか。

回復期入院料1のリハビリテーション実績指数は40!

今回最も気になっていた実績指数は40でした。

ストレッチ性のない数値におさまりましたが 40だからと言って油断は大敵!私のまとめた10回シリーズの中で紹介した取り組みも ぜひ参考にしていただき より高い実績指数を目指してください!

なぜ実績指数は40に落ち着いたのか?

厚労省は実績指数の引き上げに対して40という落ち着いた数値設定をしました。

この意味は何なのでしょう?推測の域を超えませんが考えていこうと思います。

推測① 我々の予測以上に厚労省はFIMの数値に対して懐疑的であった

実績指数を算出する上で分子となるのはFIM利得です。2018診療報酬改定で実績指数が27→37に引き上げられたときに入棟時FIMのダウンコーティングが懸念されました。

入棟時の点数が下がれば利得としては高い数値になるという考えから生じた懸念です。その真偽は分かりかねますが、厚労省は本日公開した2020診療報酬改定情報で入棟時のFIMの説明を計画書でしっかりと患者・家族に説明求められれば交付もすることと謳っています。

実績指数が40ではなく45になったとしてもFIMの採点を正確にしなければ、2018の時のように不可解なコーティングがされると踏んだのでしょうか。

まずは正確なFIMの採点を厚労省は求めています。

実績指数の引き上げよりもモラル重視の指針を示したと感じました。

推測② 在院日数短縮の下地作り

実績指数を算出する上で分母となるのは在院日数です。実績指数が高めに設定されれば、FIM利得だけで乗り切れるものではなくなります。 在院日数短縮も同時並行的に実施しなければなりません。在院日数が短縮されれば今の自院の営業力で患者が確保できるのか。稼働率低下を招いてしまわないか。回復期対象外の患者の受け入れも視野に入れながら稼働率の維持に努めなければなりません。当然回復期対象外ですので入院料は約1/3に減少します。

収入減につながります。

そこで助け舟を出した形になったのが回復期対象患者の拡大です。

実際は対象疾患が拡大になったわけではないですが発症から回復期入院までの日数の縛りが撤廃されたのです。

これは患者・病院双方にとって良い改定になったと考えます。病院に対しては回復期対象患者を拡大したから 在院日数短縮のチャレンジを2022年までに実施していってね。

という厚労省からの配慮あるメッセージかなと思います。

これで厚労省は在院日数短縮のための下地は作ったよという既成事実が整いました。

あー、怖い怖い2022年。

実績指数40ってどのように決まったのか?

40がきりがいいから!そう思いたいです。実際はどうなのか?

脳血管障害の患者で考えてみましょう。

脳血管疾患のFIM利得平均は23.3です。

在院日数の平均は83.2です。

実績指数の算出は運動項目FIM利得ですから、23.3点のうち認知5項目の利得を除くと18点くらいが現実的でしょうか。そこからストレッチのある20点まで引き上げてくださいという厚労省のメッセージだと仮定します。

在院日数は1週間短縮して 76.2日にしてくださいというメッセージだと仮定すると

20÷(76.2/150)=39.4 

小数点切り上げ40

なんとなくですが40という数字が見えてきました。

これはこじつけですかね・・・しかし想像する限りでの現実的な数値かと。

その他の改定情報を整理する

今回は地域包括ケア病棟に大きなメスが入った印象です!回復期リハビリテーション病院についてのシリーズとは別に地域包括ケア病棟シリーズもまとめていこうと思います。