①公認心理師を目指す方へ
公認心理の資格が取りたい!その思いを現実のものにしましょう!
私は第1回公認心理師試験不合格でした。振り返ると何の準備もしてこなかったことが原因でしょう。この反省を活かして第2回公認心理師試験は無事合格を果たせました。
私の体験を踏まえ、どんな準備をすれば良かったのかを数回のシリーズで公開していきます。
私の反省が少しでも皆様にとって良い情報となれば嬉しいです!
②受験資格を知る!
まずは自分に受験資格があるのか気になるところだと思います。公認心理師の受験資格は8パターンあります!もう既に受験資格があるよ、と把握している方も今一度ご覧ください。
この8パターンを知り、そのパターンごとの合格率を知ることで、勉強すべきポイントが見えてきます!
公認心理師の受験資格は通常ルートの受験資格と経過措置の2つから構成されています。
通常ルートの受験資格は区分A、区分B、区分Cの3つに分かれます。
経過措置は区分D1、区分D2、区分E、区分F、区分Gの5つに分かれます。
②―1 公認心理師の受験資格(通常ルート)
まずは、通常ルートの受験資格から見ていきましょう。
②-1-1 区分A
区分Aは、大学と大学院を通るルートとなります。メインルートと言っても良いかと思います。2018年4月に大学に入学した方が、2024年に受験できるルートとなります。
②―1-2 区分B
区分Bは必要な科目を大学で履修後、実務経験2年を必要とするルートです。区分Aがメインルートであるとすれば、区分Bはサブルートに該当します。2018年4月に大学に入学した方が2022年3月に卒業し、2022年4月から2024年3月までの2年間の実務経験後、受験できるルートとなります。
※大学のほか、専門学校を通るルートも含む
※実務経験は文部科学大臣及び厚生労働大臣が認めた施設に限る
②―1-3 区分C
区分Cは区分A、区分Bと同等の知識及び技能を有すると、認定された人が対象となります。外国での履修等を指します。
※「公認心理師法第7条第3号に基づく受験資格認定」参照。
②―2 公認心理師の受験資格(特例措置)
次は特例措置を見ていきます。この経過措置によって大学、大学院に行かなくても国家資格が取れるルートも認められています。
②―2-1 区分D1
区分D1は平成29年9月15日より前に大学院を修了した方が対象です。区分Dは経過措置の中でも受験資格に期限はない区分になります。大学院で履修した科目が公認心理師の必要科目として読替えできれば受験資格が認められます。
大学院において施行規則で定める科目は次の通りです。
大学院において施行規則で定める科目
①保健医療分野に関する理論と支援の展開
②福祉分野に関する理論と支援の展開
③教育分野に関する理論と支援の展開
④司法・犯罪分野に関する理論と支援の展開
⑤産業・労働分野に関する理論と支援の展開
⑥心理的アセスメントに関する理論と実践
⑦心理支援に関する理論と実践
⑧家族関係・集団・地域社会における心理支援に関する理論と実践
⑨心の健康教育に関する理論と実践
⑩心理実践実習(実習の時間が450時間以上のものに限る)
区分D1では次の(1)~(4)の条件を満たせば、公認心理師の受験資格を取得することができます。
(1):保健医療分野に関する理論と支援の展開
(2):次の科目のうち2科目以上
ア 福祉分野に関する理論と支援の展開
イ 教育分野に関する理論と支援の展開
ウ 司法・犯罪分野に関する理論と支援の展開
エ 産業・労働分野に関する理論と支援の展開
(3):次の科目のうち2科目以上
ア 心理的アセスメントに関する理論と実践
イ 心理支援に関する理論と実践
ウ 家族関係・集団・地域社会における心理支援に関する理論と実践
エ 心の健康教育に関する理論と実践
(4):心理実践実習
※ただし、実習する施設の分野および時間数は問わない
大学院の科目読替えが(1)~(4)を満たせば、公認心理試験を受験することができます。
②―2-2 区分D2
区分D2は平成29年9月15日より前に大学院に入学した方が対象となります。区分D2も経過措置ですが、受験資格に期限はありません。大学院で履修する科目が公認心理師の必要科目として読替えられれば受験資格が認められます。
②―2-3 区分E
区分Eは平成29年9月15日より前に大学に入学し、大学を卒業or在学中の人が大学院を修了した方が対象となります。区分Eも経過措置ですが、受験資格に期限はありません。2020年3月までに大学院を修了し、2020年に受験が可能となります。区分Eでは次の(1)~(5)の条件を満たせば、公認心理師の受験資格を取得することができます。
(1):次に掲げる科目のうち3科目
イ 心理学概論
ロ 臨床心理学概論
ハ 心理学研究法
ニ 心理学統計法
ホ 心理学実験
(2):次に掲げる科目のうち4科目
イ 知覚・認知心理学
ロ 学習・言語心理学
ハ 感情・人格心理学
ニ 神経・生理心理学
ホ 社会・集団・家族心理学
ヘ 発達心理学
ト 障害者・障害児心理学
(3):次の掲げる科目のうち2科目
イ 心理的アセスメント
ロ 心理学的支援法
ハ 心理演習
ニ 心理実習
(4):次の掲げる科目のうち2科目
イ 健康・医療心理学
ロ 福祉心理学
ハ 教育・学校心理学
ニ 司法・犯罪心理学
ホ 産業・組織心理学
(5):次の掲げる科目((4)の2科目のうち1科目が(4)イの健康・医療心理学の場合にあっては、ロ又はハに掲げる科目)のうち1科目
イ 健康・医療心理学
ロ 人体の構造と機能及び疾病
ハ 精神疾患とその治療
大学の科目読替えが(1)~(5)を満たし、大学院において施行規則で定める科目を履修すれば、公認心理師試験を受験することができます。
②―2-4 区分F
区分Fは区分Bと区分Eの合算の方が対象となります。区分Fも経過措置ですが、受験資格に期限はありません。2018年4月から施行規則で定める施設で働き、実務経験を積んだ方が2020年に受験が可能となります。
②―2-5 区分G
区分Gは5年以上の実務経験がある方が、現任者講習会を受講することで受験資格を取得することができます。具体的には文部科学省や厚生労働省で定める施設において、公認心理師の(1)から(3)の業務を5年以上行っていることが条件になります。5年の算出方法については、常態として週1日以上勤務している期間が5年以上ということです。
文部科学省や厚生労働省で定める施設
①学校
②裁判所
③保健所又は市町村保健センター
④障害児通所支援事業若しくは障害児相談支援事業を行う施設、児童福祉施設又は児童相談所
⑤病院又は診療所
⑥精神保健福祉センター
⑦救護施設又は更生施設
⑧福祉に関する事務所又は市町村社会福祉協議会
⑨婦人相談所又は婦人保護施設
⑩知的障害者更生相談所
⑪広域障害者職業センター、地域障害者職業センター又は障害者就業・生活支援センター
⑫老人福祉施設
⑬無業青少年の職業生活における自立を支援するための施設
⑭労働者に対する健康教育及び健康相談
その他労働者の健康の保持増進を図るため必要な措置を講ずる施設
⑮更生保護施設
⑯介護療養型医療施設又は介護保険法に規定する
介護老人保健施設若しくは地域包括支援センター
⑰刑務所、少年刑務所、拘置所、少年院、少年鑑別所、
婦人補導院若しくは入国者収容所又は地方更生保護委員会若しくは保護観察所
⑱国立児童自立支援施設
⑲ホームレス自立支援事業を行う施設
⑳独立行政法人国立重度知的障害者総合施設のぞみの園
㉑発達障害者支援センター
㉒障害福祉サービス事業、一般相談支援事業若しくは
特定相談支援事業を行う施設、基幹相談支援センター、
障害者支援施設、地域活動支援センター又は福祉ホーム
㉓認定こども園
㉔子ども・若者総合相談センター
㉕地域型保育事業を行う施設
㉖文部科学大臣及び厚生労働大臣が認める施設
これらの施設の代表者が証明する実務経験証明書を提出することになっています。
※私設の相談室等については施設の代表者が証明する実務経験証明書に加え
「税務著への開業届」
「会社・法人登記簿謄本」
「定款」等の写しを提出することになっています。
区分Gは2022年までが有効期間となっています。
③まとめ
・通常ルートと特例ルートがある
・受験資格には8つのルートがある
・ルートを知ることは試験傾向を知る第1歩
次は合格率から見える試験対策をこのルートから判断していきたいと思います。