三本目の矢を考える!Worst30%への挑戦
実績指数計算除外患者の選定方法にベストはない!
衝撃的な見出しですが。実績指数除外患者の選定は入棟時の翌月のレセプト提出までに実施しないといけません。
当然「予後予測」をし、回復の可能性を判断してからの選定になります。
判断までに長い患者では約1か月
月末入院の短い患者では数日
と選定までには幅があります。
特に月末入棟患者は翌月のレセプト請求までに1週間くらいの経過しか見れないというのが実情でしょう。
そもそもベストな選定ができる土壌ではありません。
数日しか見ていないので「自信はないけど除外しよう」や「よく分からないから月初めのA患者の方を除外しよう」等選定の判断を迷わすのが月末入棟患者です。
除外選定にも回復期病棟の形態が左右する!
二本目の矢「在院日数短縮」のシリーズの時にも述べましたが、回復期病棟の形態によって実績指数は大きく数値が分かれます。基幹病院がある回復期病院は在院日数を短縮させても基幹病院からすぐに患者は補填される仕組みになっています。したがって稼働率を下げずに、二本目の矢の対策を打つことができます。良い仕組みですねー。また急性期病院の1病棟に回復期病棟がある場合も同様のことが言えます。
一方、単独の回復期リハビリテーション病院は苦労します!
さらにこの構図は、三本目の矢の「除外選定」にも同じことが言えます。その構図はこのようになっています。
(単独回復期病院の場合)
月末入棟患者 ⇒ 経過が数日しか見れない ⇒ 除外判断難航
(急性期病院の1病棟が回復期病棟の場合)
月末入棟患者 ⇒ 急性期スタッフからの十分な経過 ⇒ 除外判断楽
在院日数短縮のみではなく、除外選定においてもこのような差が生じてしまいます!
頑張れ!単独回復期リハビリテーション病院!
除外選定者はだれ?
様々な回復期リハビリテーション病院で除外選定について検討していると思います。
だれが除外選定を行っているのでしょうか?
誰が除外選定しているのか? 単独の回復期リハビリ病院スタッフへのアンケート調査(N=40病院) 第1位 病棟師長+病棟リハビリ責任者+MSW 第2位 病棟師長+病棟リハビリ責任者 第3位 病棟リハビリ責任者+病棟リハビリスタッフ 第4位 医師+病棟師長+病棟リハビリ責任者+MSW 第5位 医師+病棟リハビリ責任者
除外選定をするスタッフはどの構成が良いのかは病院毎で異なるかとは思いますが、「病棟リハビリ責任者」が最も除外選定に関わっている職種であることが分かりました。
病棟リハビリ責任者は身体的な患者の予後予測が最もできると思われているからなのでしょうか。
1病棟40~60床というのが一般的な構成だと思います。そのうち毎月入棟してくる患者は15~35名でしょうか。この人数の予後予測を病棟リハビリ責任者が正確に判断し、旗を振るのは難しいかなと思います。
やはり適材適所でチームで判断するのが得策でしょう。
身体機能・・・医師+リハビリ
在院日数・・・MSW+病棟師長
.
アンケートでは以下の項目も答えていただいております。
Q.除外した方の実績指数の正答率は?
(※誤答の例:除外したけれど結果的に37以上の実績指数だった)
A.75%~93%
病院によっては正答率を出していない病院もあるようです。2020年は正答率を高めていくシステム作りが急務となりそうですね。