もう8月が終わろうとしています。9月が終われば上半期決算の時期ですが、各病院の経営者は頭を悩ましていることでしょう。上半期決算の前に4月~6月の四半期の状況が明らかになってきました。新型コロナウイルス感染症の影響を最も受けた病棟区分はいったい?
主要6区分の病床利用率は?
特定機能病院入院基本料 一般病棟入院基本料 回復期リハビリテーション病棟入院基本料 地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料 療養病棟入院基本料 精神病棟入院基本料
以上6区分の入院基本料を算定している病院のデータがアンケート結果から見えました。
病床利用率をグラフ化してみた
文字が小さすぎて見えないので病床利用率のみを抜粋しグラフにしてみました。
R2.6月の病床利用率が低い順に並べています。
最も低い利用率は一般病棟入院基本料の66.3%。
次いで特定機能病院入基本料の67.4%。
最も高い利用率は
回復期リハビリテーション病棟入院基本料で
86.1%となっています。
昨年同月と比べるとどうでしょう?
昨年同月と比べて今年の病床利用率はどう変化したのか?
昨年同月の利用率と比べて、今年がどのくらいDOWNしたのかを以下にまとめてみました。
昨年同月と比較して最も影響を受けたのは
特定機能病院入院基本料でマイナス10%超のDOWN。
一般病棟入院基本料も10%前後のDOWNを強いられてしまっています。
一方、回復期リハビリテーション病棟入院基本料・精神病入院基本料は2%程度のDOWNと影響はあるものの6区分の中では影響は少ないものでした。
明暗分かれた地域包括ケア病棟VS回リハ病棟
新型コロナウイルス感染症の受け入れ先である急性期の病院はストレートに影響を受けるのでしょうが、急性期からの紹介・転棟に頼らざるを得ない地域包括ケア病棟と回リハ病棟を比べてみました。
明暗がくっきりと分かれた結果です。しかしながら、紹介・転棟元の病床利用率低下はタイムラグがあって、回リハ病棟にも大きな余波がくるものと思われます。さらにこの四半期データの地域包括ケア病棟のNは22、回リハ病棟のNは54となっており全体を捉えたものではありません。
まとめ
N数の問題はありますが現時点で出されているデータをまとめてみました。かつてないほどの経営状況の悪化となっている病院も多いかと思います。上半期決算は悲惨な結果になることは必至です。各々生き残りをかけた戦略を講じているものと思われます。何とか補助金・手当金等で工面していきながら、運営体力を長引かせていきたいものですね。そのための第2・第3の援助を政府にお願いするしかないです。
頑張れ!病院!
頑張れ!政府!