受験者数と合格率を知り対策を練る
減り続ける合格率
2018年から開始された公認心理師試験。北海道の追加試験も加えると3回実施されました。合格率はどのように変化していったのでしょうか?
追加試験は北海道のみでしたので、受験者数の推移から除外して考えると、受験者数は第1回35,020⇒第2回16,949。なんと48.9%と半減!
合格率は79.6%→64.5%→46.4%。すごい勢いの右肩下がり!
全体としては難易度が上がった結果のように見えますが、区分ごとに分けて考えてみます。
受験資格区分による試験結果の変化
右肩下がりの合格率ですが、受験資格区分ごとではどのような変化が起こっているのでしょうか?
まずは受験者の区分ごとの構成比率を見てください。区分G(5年の実務経験ありの経過措置)の割合が44%→44%→60%と高くなっています。
上記は構成比率ですので、受験者数で出し直しますと
区分Gは12,183⇒4,728と38.8%の減少。
一方、区分D1は14,513⇒1,879と12.9%の大幅減少。
区分Gの構成比率が上がったのは、区分D1の受験者が大幅に減少した結果です。
臨床心理士の方が第1回公認心理師試験に受験し、多くの方が合格したために、第2回のエントリーが減ったことが要因でしょう。第1回公認心理師試験は臨床心理師よりの試験内容であったことが考えられます。
第2回公認心理師試験はどのような傾向だったのでしょうか?
第2回公認心理師試験結果を振り返る
各区分ごとの合格率の推移をご覧ください。
区分D1の合格率 第1回86.2%→第2回53.6% 32.6%Down
区分D2の合格率 第1回74.7%→第2回58.8% 15.9%Down
区分Gの合格率 第1回73.4%→第2回41.8% 31.6%Down
第1回公認心理師試験では区分D1>区分D2の合格率だったのが、第2回公認心理師試験では区分D1<区分D2となりました。
第1回公認心理師試験で合格された区分D1の臨床心理師の方が、第2回公認心理師試験では受験していないため、合格率が大幅に下がったかと思われます。
同じく区分Gも大幅な合格率Downとなっております。第1回公認心理師試験を見送った区分Gの方や第1回公認心理師試験不合格だった区分Gの方は、この合格率40%台はきつい結果であったと思われます。
これらの結果から第2回公認心理師試験を振り返ります。
・全体的に合格率は低下した
・86%と高かった区分D1の合格率も50%台と低値
結論)
全体的に合格率が下がるということは、単純に難易度自体が高くなった。第1回公認心理師試験と傾向が変わった。ブループリントのみでは対応できない問題が出された。
違う見方をすると以下のように分析する人もいます。
第1回公認心理師試験で合格した人がいないので、合格率としては50%前後になるのは当然。第3回も同じような結果になる。
うーん。どうでしょうか。