日々の暮らし、日々の言動
その全てが道場であり修行の場となる。
「維摩経」より
新年度を迎え、新たな場所で勉強や仕事をするようになった人も多いこの時期にピッタリの『禅の言葉』。
歩歩是道場
どんな場所であっても、自身の気持ち・やる気があれば、そこは素晴らしい学びの場となるという言葉です。修行の場はそれぞれの心の内にある。周りの環境に求めるのではなく自身の心に求めよ、という意味の言葉です。
夢を持っていても場所や環境などが自分に不利だからと言って諦めるのか。
今置かれている状況に不満があるのなら環境を変えようとせず、自身の心の在り方を変えてみる。自分が変わると周りも変わります。とりあえず今置かれている場所で、あなたなりに咲いてみましょう。そんな状況を表した言葉です。
どこであってもどんな環境でも自分次第でいかようにもなり得るということは、人生の選択権は自分の手の中にあるという心強い前向きな言葉です。
禅の教えによると、歩歩是道場の言葉の真意は
直心、発行、深心、菩提心
という四つの心で説かれています。難しすぎて完全に理解はできておりませんが、参考までに記載いたします。
直心(じきしん)
直心とは、修行に対して真摯に向き合う心、純粋な信心のことです。
自分の夢に向かって嘘偽りなく取り組む姿勢を指します。
発行(はつぎょう)
実直な直心を持った上で、更にそれを行動に移すことが発行です。きれいごとを言っているばかりで何も行動が伴っていなければ何も起こりません。実直な心で行動に移す重要さを表した言葉です。
自分の夢に向かって行動を起こしましょう!
深心(じんしん)
もし深心が欠けていたら、何事も表面的なレベルに留まってしまいます。根が腐敗している樹木から枝が生えることがないように、心に直心や深心が無ければ善の心が芽を出すことはありません。
深心は利他や修行に対して、深く掘り下げて思惟する心、それらに対する深い確証を指します。自分の夢を叶えるために頑張っていると時に煩悩が生じ、道を踏み外す人もいますがそのような時は「深心」が欠けている状況といえます。
菩提心(ぼだいしん)
菩提心は諸法の実相を悟った心のことです。何が自分の夢かを忘れることのないような状況を指します。
菩提心には「実相を悟る心」と「衆生を利益する心」の二つの意味がありますが、言葉が難しいですよね。チベット語の訳本では菩提心は「忘れることがないため」にある心と記載されています。
直心、発行、深心によって突き進むことができると、自分の夢を忘れることない菩提心が育ちますよね。
まとめ
直心、発行、深心、菩提心
という四つの心についてまとめました。
直心と深心は心の在り方
発行はそれを行動に移すこと
菩提心はそれによって得られる結果
と解釈することもできます。
禅の教えは難しいですが、どのような環境でも自分の心をしっかりと持って、自分の花を咲かせていきたいですね!