人間関係を良くする感謝の言葉

感謝の気持ちの伝え方

良い人間関係を築くうえで、相手に対してプラスの表現をすることは誰しもが意識していることでしょう。その表現方法は様々ありますが、多くの方は感謝の気持ちを相手に伝えるということを大事にしておられると思います。今回は感謝の気持ちの伝え方についてまとめていきたいと思います。

「伝える」と「伝わる」の違いを知る!

人間関係を築くうえでコミュニケーションは重要です。コミュニケーションは言語非言語ありますが、言語の部分では、相手が自分の言葉を理解して初めて自分の気持ちが伝わります。

自分は伝えたけれども、相手が理解していなければそれは伝えただけであり、伝わるまで発展していないコミュニケーションになっています。折角の感謝の気持ちが受け取られずに終わってしまいます。

一つ例を挙げてみましょう!

会社の歓迎会の幹事を任せられることになったAさん。
幹事は輪番制になっているため今回担当が回ってきた。
上司のBさんは歓迎会の進捗報告をAさんから受けています。

A:今度の歓迎会ですが場所は○○に決まりました。

日時は△月△日の□□時から開始となります。

参加者は30名で会費は1人5,000円となります。

B:あ、ありがとう。

当日も宜しくね。

A:はい。

このやり取りで人間関係が崩れるかと言ったらそんなことはないかと思います。感謝の気持ち「ありがとう」を言葉として伝えています。しかし「ありがとう」の言葉の奥にある上司の気持ちが十分に伝わっているでしょうか?

同じ例を見てみましょう。

A:今度の歓迎会ですが場所は○○に決まりました。

日時は△月△日の□□時から開始となります。

参加者は30名で会費は1人5,000円となります。

B:報告ありがとう。

この時期歓迎会シーズンだったから

店をとるのも大変だったよね。

気持ちよく歓迎したいから

日時が決まってひと安心だね。

大事な行事だから

A君にお願いして良かったよ。

ありがとう。

A:はい、ありがとうございます。

当日も宜しくお願いします!

言葉が多いから良いとは思いませんが、気持ちを素直に言葉にしていることは相手に伝わる近道ではないでしょうか。

当たり前だと思わないこと!

先ほどの歓迎会の例を振り返ると輪番制で幹事が回ってくるという一見当たり前の状況において(幹事をするのが当たり前だ)と思って発する上司の言葉と(幹事を担ってくれて助かる)と思って発する上司の言葉では相手への伝わり方は変わってきます。

当然と思わずにやってもらったという気持ちを持つことはとても大事ですね。

当然を捨てれば与えられる!

当然という思いを捨てることで「気付き」が生まれます。当然ではなくやってもらったと思うことで自分がどれだけ多くのものをいただいているのか、与えられているのかということに気付きます。もらっているものの多さに気づくと次は自分が与える人に回ります。

「あなたの番です」

というドラマが流行りましたが幸せを与えるのは「あなたの番です」

返報性という心理学の用語があります。ありがとうが返報される世界って素晴らしいですよね。

「すみません」か「ありがとう」か

与えてもらった時に発する言葉は相手が欲しい言葉を選択する方が良いでしょう。

これも例を出してみましょう。

エレベーターに一緒に入ったAさんとBさん。
Aさんの方が先に入ったのでエレベーターの
開け閉めボタン側につきました。
降りる階はAさんとBさんは一緒の階でした。
その時の一場面です。

A「(開ボタンを押しながら)お先にどうぞ。」

B「すみません。」

A(謝られたなぁ)

.

A「(開ボタンを押しながら)お先にどうぞ。」

B「ありがとうございます」

A(感謝されたなぁ良いことしたなぁ)

.

最後に残るAさんの感情としては、やはり、「ありがとう」という言葉かと思います。日本人は「すみません」という方が多いのではないでしょうか。私はできる限り意識して「すみません」から「ありがとう」に言葉を変えるようにしています。意識しないとできないなんてまだまだですよね。

まとめ

私は昔、感謝の気持ちを伝えるのって恥ずかしいと思っていました。おそらく読んでいただいている方の中にも「恥ずかしい」と思っている方はいらっしゃるのではないでしょうか。

そのような方も一度思い切って感謝の言葉を伝えてみてください。自分の気持ちを伝えていくことで伝わったという瞬間に出会えます。

伝えるから伝わるになった瞬間、恥ずかしさは消し飛びます。むしろ感謝の言葉をもっと出したいというサイクルが生まれます。

感謝の言葉を発するのは「あなたの番です」!