2021.1.18に第199回社会保障審議会介護給付費分科会が開催されました。超速報の資料のため熟読できていませんが、以前、当ブログでも取り上げたVISITとCHASE関連の内容をまとめていきたいと思います。介護報酬は0.7%のプラス改定ですが、リハビリテーションマネジメント加算はどうだったのでしょうか?
リハビリテーションマネジメント加算の見直し
現在、リハマネ加算はⅠ~Ⅳまで4段階あります。しかしながら、リハマネ加算Ⅱ~Ⅳの取得率は低く、リハマネ加算Ⅳについては数%しか算定していない状況となっています。関連記事は以下からご確認ください。
そんなリハマネ加算について2021介護報酬改定では、従来のⅡとⅢの要件をベースとした加算に新しくなりそうです。
通所リハも訪問リハも従来のリハマネ加算ⅠとⅣは廃止になっていますが、最も大きな見直しは要支援者に対するリハマネ加算の廃止かと思われます。
これまでの議論で要支援者に対しては、リハマネ加算の趣旨と異なるということで、見直した方が良いという方向で進んできておりました。したがって要支援者のリハマネ加算が「廃止」となっても驚きはしないのですが、要支援者には自立に至るという大きな目標があります。これをマネジメントしていくためには成果報酬等の議論が進んでも良いのではないかと感じています。ただ廃止するのではなく、利用者にとっても事業者にとってもよい流れに導くような考え方があれば素敵な改定になるのではないかと思っています。
リハマネ加算の算定要件
リハマネ加算の算定要件については、以下のとおりにまとめられております。しかし、文字にすると一気に読みたくなくなるのは私だけでしょうか・・・。
ということで、算定要件の見直しイメージを図式化したものが以下になります。従来のリハマネ加算ⅠとⅣは廃止になったため、赤色で塗りつぶしています。図式化すると案外シンプルな考え方になっています。
従来のリハマネ加算ⅡとⅢをベースにVISIT・CHASEを使用し国へデータを提出したかどうかで(イ)と(ロ)に分かれます。
VISIT・CHASEがいよいよ本格的に加算に組み込まれてきた印象です。では、その新しいリハマネ加算はどの程度増額したのでしょうか。厚労省がゴリ押しのデータベースだけに大きな増額に期待したいところですが、はたして。
リハマネ加算の単位数
あら?目の錯覚でしょうか。最近目の調子がわるくて良く見えないだけでしょうか。増えているのか減っているのかよく分かりません。1つずつ見ていきましょう。
まずはリハマネ加算Aを見ていきます。従来のリハマネ加算Ⅱに該当するリハマネ加算Aですが、従来280単位だったのが、VISIT等なし(イ)180単位、VISIT等あり(ロ)213単位。VISITに入力してデータを出しても従来よりも67単位減額されています。
続いてリハマネ加算Bを見ていきます。従来のリハマネ加算Ⅲに該当するリハマネ加算Bですが、従来320単位だったのが、VISIT等なし(イ)450単位、VISIT等あり(ロ)483単位。よし、増点されている!
と思われた方!要注意です。厚労省に騙されないで!
たしかに従来と比較すると130単位、163単位あがっています。しかし、従来の懸案事項としては、VISITの入力の手間が大きすぎて割に合わないことが挙げられていました。
従来のリハマネ加算Ⅲ(VISITなし)とリハマネ加算Ⅳ(VISITあり)の差は100単位。わずか1,000円の増収のために、わざわざVISITを作成しない事業所が多く、その算定率は散々なものでした。
VISITを流行らせたい厚労省は、VISITの有無による対価としての報酬を分かりやすい形で大きく増点するのかとおもいきや、結果は・・・33単位の差。減ってるやん!
1,000円の差があったものが、たった330円。今時、子供の遠足でも330円はないでしょ!そんなケチケチするのではなく、大きくドカンと行って欲しかったですね。